柔軟、かつ、本気の議論を

2019年10月に判決が確定したことにより、
同年12月5日、文科省から全国の教育委員会等に「自然災害に対する学校防災体制の強化及び実践的な防災教育の推進について」という通知が出されました。
それを受けて、宮城県教委が「学校防災体制在り方検討会議」を立ち上げることになりました。

学校が「児童生徒の命を守る」という根源的な機能を果たすために、必要な「専門性」「知見」とはどういうものでしょうか?
判決をふまえ、事実に、命に向き合い、形式・慣例にとらわれない、柔軟、かつ、本気の議論をお願いします。
遺族説明会でも検証委員会でもできなかった(しなかった)形を今度こそ。
今回立ち上がったのは「体制の在り方」を検討する会議です。
何よりも急務なのは、教師が、子どもの命に真っすぐ向き合える状況づくりだと思います。
教師の多忙化が叫ばれる中で、「忙しくて子どもの命を守れない」のでは本末転倒です。
防災を負担と感じるような体制にしてはいけません。
今まで各種の検証委員会や有識者会議が陥りがちだった「形式的な提言を出してオシマイ」的な慣例をぶち破ってほしいです。

細かい通達、分厚いマニュアル作り、長時間の会議、調査、報告等で子どもが見えなくなってる構図を変えなければなりません。どこを向いて学校経営をしていくかをシンプルに示すべきです。

また、判決では、平成16年に示された想定が学校の防災体制作りに結びつかなかったことも指摘されています。専門的な知見をいかに一般化できるかが問われています。
同じです。どこを向いているかです。

知見は事故後の解説のためだけのものではありません。
検討会議がどこを向いて進められていくのか、多くの目が見つめています