「学校の問題」なのか


今朝の河北新報より
これは「学校の問題」なのでしょうか?

学校では再開に向けて、今まで誰もやったことのない準備をしています。三密をどうやって避けるかだけでも相当大変です。三密こそ学校生活の特色そのものなのに。

さらに、全家庭がネットを使える環境にないのに、これまたやったことのない「オンライン学習」をやれと。「実施率がまだまだ低い」って当然だと思います。
その上「震災伝承学習に苦慮」って、なんでもかんでも学校。おきまりの「時数確保困難」となります。まるで言い訳みたいに。

小さな皿に限界以上の食べ物をどんどん重ねるから、こぼれるし、食べきれない。

震災伝承学習は、学校での取組みはもちろん大事だけど、生涯学習課(社会教育課)が主体じゃないだろうか?自治体によっては石巻の「震災伝承室」のように担当部局もあるんだから、そちらのアンケート調査こそすべきではないかと思います。

「震災」への向き合い方は、大人だって状況によって個人差が大きいし、時間の経過とともに変化しています。学校では「全員一斉に」という前提があるから当然できることは限られている。学校によって「やらない」という選択肢もありえます。(「やらなくていい」わけではない)

学校教育が、みんな同じメニューを食べる「給食」だとすれば、社会教育は「バイキング料理」です。出来る人、興味のある人が、必要な分だけをやればいいと思います。来年からでも10年後からでもいいし、とことん深めても、ちょっとかじる程度でもいい。

宮城教育大の小田先生が「学校や教育行政にまかせきりではダメ」と大事なコメントをしていますが、隅っこすぎます。これを見出しにすべきです。

あとやっぱり、震災伝承学習は「時数」の問題で考えるものではないと思います。宮城県も石巻市も立派な防災・伝承の副読本やソフトを作成しているのですが、活用していないと言っているようなものです。(ちゃんと取り組んでいる学校・先生もいますが)

新型コロナは、後回しにしたり、曖昧にしたりしていたことを次々にあぶり出している気がします。