3月23日、石巻市教育委員会は、検証委員会の最終報告を受けて、
遺族に対し説明会を行いました。
遺族に対し説明会を行いました。
ここでそのことを書こうと思っていたのですが言葉が思いつきませんでした。
市教委は何も説明しなかったからです。
挨拶の後、二人の職員が、大川小の事故とは関係のない市の防災・教育の方針を2,3分ずつ説明(原稿棒読み)しただけで、遺族には資料も何もありませんでした。
市立の小学校で84名も犠牲になった事故の検証委員会を
遺族が頼みもしないのに勝手に立ち上げ
5700万円をつぎ込んで行った検証
その報告会をそれで済ませたのです。
その後の質疑応答では、いくら質問をしても、まともに答えてくれませんでした。
検証結果を重く受け止めていますと言いながら、検証内容についての質問をすると
「まだよく読んでいません」「これから検討」「お答えできません」を繰り返しました。
「教師とは、たまたま居合わせた大人と同じなのですか」という質問に、
誰も答えることができず、数分間下を向いたままでした。
指導主事の先生方も、教育課長も、教育長も、事務局長も、市長も。
その他の質問もそうです。下を向いて、メモをとるふりをし、じっとうつむいたまま…。
あの日の校庭もこんな状態だったのかなと、背筋が凍り付く想いでした。
責任のある言葉を誰も言わない。
いくら「ここにいてはいけない」と思っていても動けない。
50分間も。3年間も。
前に座っている先生は昔からよく知っている方です。あまりの血の通わない対応に、思わず「今そこにいるのは、私の知っているあの先生とは違う人ですか」と問いかけました。
「違います」と言う答えが、冷たく、冷たく響きました。
4月には担当者がまた代わるようです。誰がなんと言おうと、こんなことがまかり通るのは絶対おかしい。
この国の至る所で繰り返されるこの構図を少しでも変えたいと思います。
ほんとうは遺族も、市教委も、検証委も、その他のみなさんも同じ言葉でいいはずです。「命」を真ん中にすればいいのですから。
そういう言葉を探していきたいと思っています。
具体的な説明を避ける(NHKニュース)
具体的な説明を避ける(NHKニュース)